シリーズ5回目。
個人所得課税の改正「租税特別措置等」についてです。
まずは国税。
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〔延長・拡充等〕
(1)特定の基準所得金額の課税の特例について、特例対象者を個人でその者のその年分の基準所得金額が1億6,500万円(現行:3億3,000万円)を超えるものとするとともに、税率を30%(現行:22.5%)に引き上げる。
(注)
上記の改正は、令和9年分以後の所得税について適用する。
(2)肉用牛の売却による農業所得の課税の特例の適用期限を3年延長する(法人税についても同様とする。)。
(3)青色申告特別控除について、次の見直しを行う。
① 55万円の青色申告特別控除について、その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表及び損益計算書等の提出を、その提出期限までに電子情報処理組織(e-Tax)を使用して行うことを適用要件に加えた上、控除額を65万円に引き上げる。
② 65万円の青色申告特別控除について、対象者を上記①の見直し後の要件を満たす者であって、その年分の事業に係る仕訳帳及び総勘定元帳につき、電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律に定めるところにより電磁的記録の保存等を行っていること(次に掲げる場合のいずれかに該当する場合に限る。)との要件を満たすものとした上、控除額を75万円に引き上げる。
イ 仕訳帳及び総勘定元帳について、国税の納税義務の適正な履行に資するものとして一定の要件を満たす電磁的記録の保存等を行っている場合
ロ 特定電子計算機処理システムを使用するとともに、電子取引の取引情報に係る電磁的記録(特定電磁的記録に限る。)のうちその保存が当該特定電子計算機処理システムを使用して国税の納税義務の適正な履行に資する
ものとして一定の要件を満たすことができるものは当該要件に従って保存を行っている場合
③ 10万円の青色申告特別控除の対象者から、その年において不動産所得又は事業所得を生ずべき事業を営む者で、これらの所得に係る取引を簡易な簿記の方法により記録しているもののうち、次に掲げる場合の区分に応じそれぞれ次に定める者を除外する。
イ その者が不動産所得を生ずべき事業を営む者である場合 その年の前々年分の不動産所得に係る収入金額が1,000万円を超えるもの
ロ その者が事業所得を生ずべき事業を営む者である場合 その年の前々年分の事業所得に係る収入金額が1,000万円を超えるもの
④ その他所要の措置を講ずる。
(注)
上記の改正は、令和9年分以後の所得税について適用する。
(4)山林所得に係る森林計画特別控除の適用期限を2年延長する。
(5)「高等職業訓練促進継続給付金(仮称)」として給付される給付金については、所得税を課さないこととする。
(6)児童養護施設退所者等に対する自立支援資金貸付事業による金銭の貸付けにつき、当該貸付けに係る債務の免除を受ける場合には、当該免除により受ける経済的な利益の価額については、引き続き所得税を課さないこととする。
(7)ひとり親家庭高等職業訓練促進資金貸付事業の住宅支援資金貸付けによる金銭の貸付けにつき、当該貸付けに係る債務の免除を受ける場合には、当該免除により受ける経済的な利益の価額については、引き続き所得税を課さないこととする。
(8)特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)について、次の措置を講ずる。
① 本特例のうちスイッチOTC医薬品の購入の対価に係る部分はその適用期限を撤廃するとともに、それ以外の医薬品の購入の対価に係る部分はその適用期限を5年延長する。
(注)
上記の「スイッチOTC医薬品」とは、要指導医薬品及び一般用医薬品(以下「一般用医薬品等」という。)のうち、医療用から転用された一定の医薬品(体外診断用医薬品を除く。)をいう。
② 本特例の対象となる医薬品の範囲について、次の見直しを行う。
イ スイッチOTC医薬品以外の一般用医薬品等について、消化器官用薬としての効能又は効果を有する医薬品及び一定の生薬を有効成分として含有する鎮咳去痰薬としての効能又は効果を有する医薬品を対象に加えるとともに、所要の経過措置(5年未満の必要範囲内)を講じた上、痩身又は美容を目的として使用される可能性がある医薬品を除外する。
ロ 体外診断用医薬品である一般用医薬品等のうち一定のものを対象に加える。
ハ 薬局製造販売医薬品で、本特例の対象となる一般用医薬品等と同じ成分を有効成分として含有するものを対象に加える。
(注)
上記の「薬局製造販売医薬品」とは、薬局開設者が当該薬局における設備及び器具をもって製造し、当該薬局において直接需要者に販売し、又は授与する一定の医薬品(体外診断用医薬品を除く。)をいう。
③ その他所要の措置を講ずる。
(注)
上記②の改正は、令和9年分以後の所得税について適用する。
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つづいて「地方税」です。
〔延長・拡充等〕
〈個人住民税〉
(1)肉用牛の売却による農業所得の課税の特例の適用期限を3年延長する。
(2)特定一般用医薬品等購入費を支払った場合の医療費控除の特例(セルフメディケーション税制)について、次の措置を講ずる。
① 本特例のうちスイッチOTC医薬品の購入の対価に係る部分はその適用期限を撤廃するとともに、それ以外の医薬品の購入の対価に係る部分はその適用期限を5年延長する。
(注)
上記の「スイッチOTC医薬品」とは、要指導医薬品及び一般用医薬品(以下「一般用医薬品等」という。)のうち、医療用から転用された一定の医薬品(体外診断用医薬品を除く。)をいう。
② 本特例の対象となる医薬品の範囲について、次の見直しを行う。
イ スイッチOTC医薬品以外の一般用医薬品等について、消化器官用薬としての効能又は効果を有する医薬品及び一定の生薬を有効成分として含有する鎮咳去痰薬としての効能又は効果を有する医薬品を対象に加えるとと
もに、所要の経過措置(5年未満の必要範囲内)を講じた上、痩身又は美容を目的として使用される可能性がある医薬品を除外する。
ロ 体外診断用医薬品である一般用医薬品等のうち一定のものを対象に加える。
ハ 薬局製造販売医薬品で、本特例の対象となる一般用医薬品等と同じ成分を有効成分として含有するものを対象に加える。
(注)
上記の「薬局製造販売医薬品」とは、薬局開設者が当該薬局における設備及び器具をもって製造し、当該薬局において直接需要者に販売し、又は授与する一定の医薬品(体外診断用医薬品を除く。)をいう。
③ その他所要の措置を講ずる。
(注)
上記②の改正は、令和10 年度分以後の個人住民税について適用する。
(3)個人住民税について、所得税における〔延長・拡充等〕(3)から(7)までの見直しに伴い、所要の措置を講ずる。
〈国民健康保険税〉
(4)病床転換助成事業の期限の延長に伴い、引き続き病床転換支援金等の納付に要する費用を含めて国民健康保険税を課する特例措置を講ずる。
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青色申告特別控除の見直しについては、別途整理した方が良さそうなので、シリーズとは別の記事にまとめたいと思います。

